113号≪2001年 3月号 の記事から≫ |
なかなか寝つけない、夜中にトイレに起きるともう眠れない、など、毎日の睡眠で悩まれている方が多いようです。また、病院に入院し、それ以来入眠剤を飲まないと眠れなくなった、と言う方もおられます。実際、現代の生活様式は夜型に移行し、さらにストレスの多い社会は、不眠症を引き起こしているのかもしれません。質の良い深い眠りをとるには、どうすれば良いのでしょうか。眠りについて考えてみましょう。
人の眠りは、脳を休める深い眠り(ノンレム睡眠)と、身体を休める浅い眠り(レム睡眠)が交互に繰り返されます。一つのセットで約90分の周期で睡眠中に繰り返されます。眠りこむまでの時間を30分とすると、ノンレム+レム睡眠を4セットで合計6時間、5セットで合計8時間の睡眠時間になります。しかし、年齢によって、眠りのリズムや深さは変化していきます。 70才を過ぎると、浅い眠りが何回もくり返し、昼間のうたた寝が増えてきます。夜何回も目が覚めるのは、睡眠のパターンが、老年期になった証拠で、自然の変化なのです。まじめな方ほど、8時間熟睡しないと身体に悪いと思い込み、夜中眠れないほど焦ってしまう方が多いようです。 成人の眠りは、平均で約8時間、レム睡眠(身体を休める浅い睡眠)は、全体の22%を占めています。成人の方で不眠を訴える方は、寝付きが悪い導入障害が多いようです。寝る前に少量のアルコールを飲むと、気分がほぐれ、眠りやすくなります。しかし、飲み過ぎると睡眠のリズムが乱れ、アルコール性不眠と言ってかえって眠りが浅くなってしまいます。 イライラ・ストレス・神経の緊張・興奮などで、「不眠症というほどでないけれど、寝つきが悪いな!」と感じた時は、市販の鎮静剤を服用すると良いでしょう。種類としては、漢方薬やパモ酸ヒドロキシジンなどの製剤があります。 さらに、症状の進んだ場合は、専門医への受診が必要です。内科または心療内科へ行ってみましょう。初めてで迷ってしまう方は、お気軽にご相談ください。適切な医療機関をご紹介いたします。 現在、用いられている睡眠薬の多くは、催眠作用に合わせて、不安を抑える作用を持っています。また、効き目の持続時間や、効き目の早さの違いで、大きく4つに分類されています。
以上、その方の症状しだいで、お薬を使い分けます。専門の医師に何でも相談する事が大切ですね。 |
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薬剤師 高橋善三 高橋美和
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