136号2003年 1月号 の記事から

■血中脂肪4割が異常

11月25日の山形新聞に、山形県内の働き盛りの男女に、血中脂質異常が約4割と言うショッキングな記事が掲載されました。血中脂質とは、コレステロールや中性脂肪など、生きていく上でとても大切な物質です。例えば、体内のホルモンの原料となっているのがコレステロールです。また、細胞膜を構成する上でその原料となるのが中性脂肪です。これらの脂質は、すべて肝臓で作られます。

●では、どのような順番でコレステロールなどの血中脂質が出来るのでしょうか?

食事として摂った栄養素は、口から胃・小腸へ行くにしたがって細かい単位に壊されます。小腸で吸収された栄養素は、肝臓に運ばれて再合成されます。出来上がったコレステロールや中性脂肪は、各臓器へ運ばれます。その一部が血液中にも運ばれ、血液中に浮かんでいます。検査で計るのは、この血液に浮かんでいるコレステロールや中性脂肪なのです。したがって、肝臓で脂質を作りすぎてしまうと、血液中にも溢れてしまうのです。血中脂質が多すぎると、脳梗塞や心臓病の引き金となってしまいます。

●では、なぜ肝臓が脂質を作りすぎてしまうのでしょうか?

その原因にはいくつかありますが、食べ過ぎ・運動不足・アルコールの取りすぎ・ストレス・自律神経の乱れなどが上げられます。
もし、血中脂質が心配な方は、毎日の習慣の一つを変える必要があります。夕食に腹いっぱい食べる習慣、お酒を飲んだ後にラーメンを食べる習慣、休みの日は外に出ないでゴロゴロしてる習慣。身体に悪いのは解っていながらやめられない、これが現実ですね。それらの悪い習慣を帳消しにする、良い習慣を始めるのはいかがでしょうか。
朝、三十分のお散歩。夜、仕事が終わってからスポーツジムに通うなど、身体に酸素を送り込みながら、じわっと汗がでる程度の運動がベストです。若い頃運動の経験のある方は、つい昔を思い出して無理をしがちですが、四十歳を過ぎたら、全力の六割程度の付加が安全です。

事では、白いご飯を見直しましょう。主食のご飯をしっかり食べれば、その他は少なくてすみます。ご飯などのデンプン質をたっぷりとっても、体内の脂肪は貯まりにくいデータがあります。逆に、こってりしたおかず類を、たっぷり摂ると、身体もぽっちゃりになってしまいます。昔の日本食を思い出して、ご飯や野菜をたっぷり取る食生活にすると、無理なく血中脂質も改善するはずです。

また、自律神経を整えて体内の脂肪が燃えやすい体質、そして、脂肪が貯まりにくい体質作りも大切です。自律神経の一つ交感神経は、体温を上げて脂肪をグリセリンと脂肪酸に分解しエネルギーに変える指令を出します。寒い冬でも身体はポッカポカです。

 

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