世界で一番の長寿国は、私たちの日本です。しかし、介護を必要とする方の数は急増中で、全国の介護施設は超満員です。入居を希望しても、2年から3年待ちと言う施設も珍しくありません。果たして、本当に日本は長寿国家なのでしょうか。
ヨーロッパでは、生活の質を重視する点で先進国です。治療よりも予防、予防よりも体力作りが、浸透しています。つまり、体重・運動能力・検査数値などの自己管理が徹底しており、無理なく楽しく続けられる生活の工夫をしています。
具体的には、食事・運動・心の安定が中心ですが、例えば、ランチやディナーは、ゆっくり時間をかけて、そして、会話を楽しみながらとります。ゆっくり食べるという事は、よく噛んで食べることになり、過食を防ぎます。また、楽しくゆったりした気分は、胃腸の働きも良くなり、栄養の吸収も良くストレス発散にもなります。日本では仕事や生活に追われる毎日で、そんな時間がとれない方も多いですが、生活習慣が多くの疾患の背景にあります。
また、肥満の予防には運動が一番です。運動の工夫は、いつでも・楽しく・一生続けられる運動がいいですね。お腹のまわりの脂肪が気になる方も多いですが、それらを燃やすには、運動の強さと長さがポイントです。
ウォーキングを例に考えると、最初の二十分で筋肉組織の中にある脂肪が燃え出します。さらに、二十分続けると、お腹の周りなどの皮下脂肪が燃え出します。急激な運動は、乳酸が貯まるばかりで脂肪は燃えませんので、お話が出来る程度の運動が効果的です。
また、水太りや脂肪太りではなく、筋肉質になりましょう。筋肉は何もしなくても熱を発散しています。寒い冬でも少し動かせば身体はポカポカ温まります。そして、いくら食べても太り難い体質になります。
車に例えれば、軽自動車と大型の外車の違いです。つまり、外車はアイドリング状態でも、ガソリンをどんどん燃やします。筋肉質の方は、すごく燃費の悪い外車と同じで、エネルギーを筋肉ですぐに燃やしてしまうタイプなのです。逆に脂肪太りの方は軽自動車と同じで、燃費が良くてガソリンがなかなか減りません。そして、寒さや暑さが苦手な体質になってしまうのです。
さあ、もうすぐ春です。春の草花をながめながら、ウォーキングはいかがですか?