173号2007年 11月号 の記事から

ダイエットしたい方はもっとご飯を食べましょう!U

月号は、日本人の肥満について考えてみました。日本人の肥満は、食べ過ぎではなく、次の三つが原因でしたね。

@食事の内容が欧米化
A運動不足 
B自律神経の乱れ

  前回は@について考えてみましたので、今回はAについて解説します。
車社会の進展や、電車などの交通網の充実で、人間は本当に歩かなくなりました。それに伴って、生活習慣病はすごいスピードで増加しています。

 死の四重奏をご存知ですか?
肥満・糖尿病・高脂血症・高血圧の四つは、生活習慣病を発症させて、死亡率を上昇させます。また、肥満と高血圧などが重なっている場合は、さらに加速度的に死亡率を上げてしまいます。もし、四つが重なっていたら、倒れるのも時間の問題です。

  こんな実験があります。若くて健康な軍人さんを、三週間ベッドで休養してもらいました。その期間ベッドの上での生活で、運動はまったくなし。食事や睡眠はいつも通りと言う実験です。すると、心臓や肺の機能が低下し、最大酸素摂取量は二十%低下してしまいました。これは、三十歳老化したのと同じです。また、筋肉モリモリだった軍人さんの筋肉量は十五%低下してしてしまったのです。使わない機能は低下すると言う生理学の鉄則通りとなりました。この軍人さんが元通りの体力に戻るには、半年以上かかったそうです。

  でも、大丈夫です。死の四重奏を、幸福の四重奏に変える方法があります。それは、運動です。それも、特別な方法ではなく、二日に一回、三十分から六十分を早足で歩いて見ましょう。よく、毎日買い物に歩いているから大丈夫と言う方がいますが、時々止まっては効果がありません。連続して休まず、出来たら酸素をいっぱい吸いながら歩く事が効果的です。その理由は、運動して二十分は、体内のブドウ糖を分解しエネルギーを作り出します。さらに、運動を続けると、体内の脂肪を分解しエネルギーを作り出します。つまり、運動を続けると、同じ体重でも脂肪は減ります。特に内臓脂肪は減少し、善玉コレステロールは上昇します。
  このように、運動をする事で、体内の脂肪を燃やし血液の循環を良くする遺伝子スイッチが作動します。

  私の例ですが、今年の五月から毎朝自転車を約一時間始めました。現在約六ヶ月経過していますが、体重は五キロ減少しました。コレステロールは二百四十から二百八まで低下しています。食事は今まで通り満腹に食べています。体重は減りましたが、胸の筋肉は厚くなり、ポッコリのお腹がへっこんで来ました。

 これには、秘密があります。そのヒントは、基礎代謝と自律神経です。

次回につづく。


 

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