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 夫婦間の会話で、「あれあれ、この前の?」「それそれ、昨日のあれ?」こんな単語で通じる事はありませんか? 永年いっしょに暮している間柄なら、単語が出て来なくても会話は通じますね。でも、買い物に行って、お店の方に、「あれ、あれ、」ではなかなか通じません。単語が出て来ないと言う事は、その単語を忘れてしまった訳ではなく、記憶にはあるけど、引き出せない状態です。お部屋のタンスに、銀行の通帳を保管したとします。でも、そのタンスは最近あまり使っていないので、きつくなって開きません。そんな時は、その引き出しを何回も出したりしまったりすると、動きがよくなり銀行通帳も楽に出せます。

 脳の記憶も同じで、その単語の出し入れが頻繁でないと取り出しにくくなります。物忘れの予防に効果的な方法の一つは本や新聞を読む事です。さらに効果的な方法の一つは、声を出して読む事です。目で読むだけでなく声を出せば、声帯が振動し、さらに耳から音として入り脳全体に電気信号が行き渡ります。つまり、脳が活性化する訳です。もう一つは、文章を読みながら、ちょっと疑問に思う事、閃いた事があったら、読む事を休んで、今思いついた事をじっくり膨らますことが大切です。これが脳全体を活性化します。

 年齢が進むと、物忘れや認知症が不安になりますが、何も怖い事はありません。例え脳全体が認知症の細胞で覆われていても、それ以上に脳には余裕があるのです。そのまだ使っていない余裕のスペースを活性化するのが本を読む事です。最近は、スマホやパソコンのデジタル社会で、読書から遠ざかる傾向にあります。刺激の強い動きの速い動画や画面を長く見ていると脳は疲れてしまいます。でも、ゆっくり自分のペースで、時々好きな事を連想しながら本を読めば、脳は活性化し、認知症とは縁のない毎日を過ごせるはずです。

 

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